ハジメマシテ

ハ、ハジメマシテ。ツカサデス…..。トミオカ….ツカサです。」
自閉症の振り子が激しく逆に振れる音が頭の中で聞こえた。

イベント主催者のU氏との打ち合わせを終え、
次に待っていたのが高知新聞社の取材だったのだよ。
「格好良く話して下さい。こちらで記事にまとめますから。」
そんな助け船を出してくれるO記者に対して、
「元々、そんなに格好良い生き方もしてきてないし、
 全部話すんで、使えるトコロだけ使ってください。」と、
プライベートも、これからしたい事もすべて話した自分。

____数十分後。「これは使えませんよね。これも。これも。」
O記者が人なつっこい笑みを浮かべながら、ペンを握る手だけは
さすがプロ。自分が話した内容を箇条書きに写した紙面に、
おびただしい数の『ペケ』マークを付けてゆく。
「ホラね。やっぱり。」と自分。
何が「ホラね。やっぱり。」なんだか。

昨日から一睡もしていないトロ〜ンな体を熱いシャワーで
叩き起こし、ウサギのような真っ赤な目を目薬でごまかし、
恋する女子のように着て行く服に迷ったあげく、
結局いつも着慣れているテロテロシャツで部屋を出た結果が
「ホラね。やっぱり。」

でもね。O記者が『BRASSIERE-MAN』を気に入ってくれたのだよ!
「これ。なんとか紙面に載せたいですね。上から反対があっても。
 だってこれ、格好良いですよ。」
そ、そこまで無理しなくてもいいです(汗)。でも、楽曲を聴いて
もらって共感を得るのがやはり一番嬉しい。henssimoの一人として。

あとは、笑顔の素敵なO記者が、今日自分がこぼしまくった
とりとめもない言葉をなんとか格好良く記事にまとめてくれる事を
ひたすら願うしかない____。
と、トロ〜ンを通り越してフニャフニャな頭で思うのだよ。

追記:
本日の取材内容と写真は今週土曜日付けの高知新聞に掲載予定らしい。
高知の方は是非ご覧あれ。
テロテロの服着て、トロ〜ンとした表情で載るはずだから。