旅支度なのだけれど

そろそろ旅支度をせねばと、
クローゼットの中から愛用の45リットル容量の
リュックを出してきたまでは良かったのだけれど、
20代の頃ならともかく、この歳になってもまだ、
この後荷物の詰まるであろうその重いリュックを
背負って旅をするのかと思うと、少々ゲンナリと
してしまうのが本音なのだよ。

別に道無き道を旅するわけでもないし、
「放浪の旅はリュック!!」などという
変なポリシーを持っているわけでもない。
今流行りのキャスターの着いた旅行バッグを
ガラガラと引きながらでも構わないはずだ。

けれど、もしもフーテンの寅さんこと車寅次郎や
裸の大将こと山下清画伯が、今の時代果たして、
楽だからと言ってあのキャスター付きのカバンを
引き摺って旅をするだろうか。
カバンをグッと持ち上げたその己の肩に、
荷物以上に重い何かを背負って、
それでも涼しい顔で青空や雨雲の下を歩いてゆくのが
男ってもんじゃ〜ないのかぃ、え〜?おいちゃん!

などという能書きばかりを言って
全然荷造りのはかどらない週末_________。