帰ってきたぞパンコール!!

「ツカサ!! ツカサが帰って来たぞー!!」
「ツカサ!! 旅はどうだった?」
いつもの海岸沿いでタクシーから降りるやいなや、
ボート屋の友人たちの歓迎を受ける。
パンコール島を離れてまだ20日ほどしか経っていないのに、
ずいぶん長い時間が流れたような気がする。

「ティオマン島で釣りしてたよ。」
「また水泡が出来ちゃって病院巡りだったよ。」
「クアラ・トレンガヌのセントラルマーケットが新しくなってたよ。」
「タイの南にも行ったんだけど、爆破テロがね・・・。」
土産話は尽きない。

宿は毎回のことながら、Nipah Bay Villa(ニッパーベイビラ)。
ここでも宿のオーナーやスタッフたちが
「あはは。ツカサがまた帰って来たよ。」と笑ってはくれるけれど、
あいにく、いつも泊まっているシャレータイプ
(1泊95RM=約2850円朝食付き)の部屋が空いていないので、
宿の敷地の一番奥のアパートメントタイプの一室に腰を下ろした。

この建物、約2週間後のチャイニーズ・ニューイヤーに
この島にやって来る多くの宿泊客に向けて、
急ピッチで建設の進む未だ未完成の建物。
「ツカサは毎回ウチを使ってくれて知らない間柄でもないし、
 今回もロングステイだから。」
というオーナーの特別のはからいもあり、破格の値段で
新築、いや未完成のアパートメントの入居者第1号にさせてもらった。

もちろんの事ながら、部屋もシャワールームもエアコンもピッカピカ。
「ワーイ♪」
新品のベッドに大の字に倒れ込むボク。
「これだけ新しいと、さすがに虫はいないよね?虫は。」
と、水泡の一件ですっかり虫恐怖症になっているボクに、
部屋まで案内してくれたオーナーが言う。
「予定ではあと2日は、この建物には虫どころか、
 ツカサしかいないんだよ。
 あっ、でも夜は出るかもなぁ。虫じゃなくて・・・オバケ。」
________________それは虫と同じくらい嫌。

■Nipah Bay Villa
虫嫌いなボク専用にと、殺虫スプレー剤も部屋に常備(笑)。