ドリアン好きですか?

果物の王様と呼ばれるドリアン。
マレーシアのチャイナタウンや市場(マーケット)に行くと、
ワゴンにうずたかく積まれているのを旅の途中よく見かけた。
大好きな人と大嫌いな人がはっきり分かれる理由のそのひとつに、
あの独特の匂いがあげられる。
なんというか、ガス漏れの匂いというか、菌持ち女の性器というか、
嫌いな人にとっては何とも耐え難いその匂い故に、ホテルや機内への
持ち込みが禁じられている場合が多い。
実際シンガポールの地下鉄の車内には、禁煙マークや飲食禁止マーク等と
並んで「ドリアン持ち込み禁止マーク」が貼られているほどだし。

ここまで書いて、あー自分はドリアンが好きではないのだと自分で思う。
正確には食べた事が無い。食べる以前にあの強烈な匂いがダメだ。
いや、高校生の頃、その当時付き合っていた彼女の親戚だったか
知り合いだったかの家で出されたよーな出されなかったよーな・・・。
当然、他人様に出された物はたとえそれが自分の嫌いな物でも
口を付けなさい、美味しそうに食べなさい、という
厳しい教えのもとに育てられたええトコのボンのボクは、
きっとソレを食べたのだろーけれど、その時の味がどーだったのかも
覚えていないというのは、ドリアンとのファースト・インプレッションが
あまりにも強烈過ぎて、自分の脳みそが「忘れてしまいたい思い出」として
消去してしまったのだろう。もっと辛い思い出は数々あるにもかかわらず。

「今度来たときにドリアン食べさせてあげる。」

突然携帯に届いたマレー語のそのメールに、
「すごく行きたいけどすごく行きたくない。」と独り言を吐く連休の終わり__。