泳ぎ疲れてはいるけれど

ホテルでの夕食を済ませ、友人Fと向かった
総合運動公園のステージ脇にある通称「機材部屋」。
そこで島でのライブのリハーサルをササーッと済ませ、
恒例のセッションに突入。

「最近、練習も何もしてないもんだからサー。」
ボクが初めてこの島に来てからの友人であり、
かつて沖縄がまだアメリカ領だった頃から、
米兵相手にAサインの店でギターを弾いていた
津田氏(通称:おにーちゃん)がギターを弾く。
多少のアウトスケールはご愛敬だよおにーちゃん。
しかしながら毎度の事ながら感じるのは、
彼の弾くギターはなんとも骨のある本物の音なわけで、
かつて、本島で殺気だった米兵たちを相手に
ギター1本で勝負していた事が容易に想像出来る。

津田氏の奏でるブルースがあまりにも気持ち良すぎて、
いつまでもドラムを叩いていたかったけれど、
隣接する運動公園の照明が消えたと同時に、
全開に開けた窓の向こうの闇から、
蛍光灯の明かりが煌々と灯るこの部屋めがけて、
カナブンたちが一斉になだれこんで来たのを合図に
今夜のセッション・ナイトはお開きとなった___。