14年ぶりの室戸へ

沖縄のユタのおかーさんに落ち武者の守護霊が
憑いていると言い渡された友人Tの運転する車で、
国道55号線を東へ約80km、途中休憩らしい休憩もなく、
2時間ほどかけて、室戸岬にある、空海が悟りを開いた
と言い伝えられる御厨人窟(みくろど)へお参りに行く。


↑御厨人窟(みくろど)入り口と落ち武者の図

自分は「落ち武者」とは何の関係もないのだけれど、
室戸岬のすぐ手前の岬町という漁師町は、
今は亡き父親方の実家がかつてあり、父が生きていた頃は
夏になるとしょっちゅう連れて行ってもらっていたし、
中学生の時分には、母親との喧嘩がきっかけで
一人自転車にまたがり、ひぃこらひぃこら片道80km余りを
はるばる家出してきた事もあるし、まぁ要するにとても馴染みの
深い場所なのだけれど、最後に訪れたのは14年も前で、
元嫁とバイクで来たのが最後になっていたので、
今回、落ち武者の車に同乗してやる事にした。

御厨人窟(みくろど)でお参りを済ませ、岬を引き返し、岬町へ。
昔、まだ小学生のボクを可愛がってくれたタバコ屋のおばちゃんは
果たしてまだ生きてくれてるかいな?と、タバコ屋の戸を開ける。

「こんにちはー。」と子供の頃と同じ調子で遠慮もなく、
ズカズカと奥に入ってゆくと、奥から
「はいはい、どなたさんですか?」と髪の毛が真っ白くなった、
けれど顔は面影を残したおばちゃんが出てきた。
「ツカサです。」
「あれまぁ! ツカちゃん! もぅ顔見たち誰かわからんちや。
 自転車で家出してきた頃が懐かしいわぁ。」
「・・・それはもぅ忘れてや。」


↑津呂港

タバコ屋のおばちゃんと14年振りの再会を果たした後、
もう一人、子供の頃よく可愛がってもらっていた
おばちゃんとも同じく14年振りの再会を喜び合う。
「まぁツカちゃん! よぉ来たねぇ。
 今回は自転車じゃないねぇ。」
「・・・ほんまにもぅ忘れてや。」

話は尽きないのだけれど、やがて別れの時。
友人Tと車に乗り込み、
「また来るきね。元気でおってよ。」と
窓越しに手を振るボクに対し、
「これが最後かもしれんき、ツカちゃんこそ元気で頑張りなさいよ。」
と言うおばちゃんたちの言葉に、一抹の寂しさを感じながら、
岬町を後にした昼過ぎ。

で、夕方5時になってもまだ岬町からすぐの室津港で
友人Tと二人で釣りをしているのは、名残惜しいからか、
それともまだ1匹も釣れていないからか________。


↑落ち武者、竿を垂らす図

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