大にして大の話

自分が小学生の頃は、学校のトイレでうんこをする
行為自体が、子供社会においては恥ずべき行為に当たり、
ましてや授業を中座してトイレに行ったりしようものなら、
その当事者は即座に「うんこ」や「クソ」を絡めたあだ名を
名付けられ、ややもするとそれは人間関係が大きく入れ替わる
中学卒業までずっと続いたりするので、学校のトイレ、
いや自宅・親族宅以外の家でうんこをするというのは、
子供社会においては大変大きな問題であった。ウンコだけに。

当時、ガキ代将だった自分も、授業中などに不意に襲ってくる
便意と、その地位を一瞬で奪い去られてしまう事への不安と、
万が一漏らしてしまったらという、それこそ地位からの失墜
だけにとどまらず、子供社会においての基本的人権をも確実に
無くしてしまうであろう最悪の事態に対しての恐怖に対し、
額に脂汗を浮かべながら、何度先生の言葉を上の空で聞いた事か。

それから数十年。歳をとると恥ずかしい事が少なくなるのも
事実で、「出物腫れ物所嫌わず」という諺にも背中を押され、
今では逆に仲間達から「オマエは犬か?」と言われるぐらい、
何処でもしてしまう程の太々しい神経を持ち得た自分。
と、ここまでが長〜〜〜い前置き。

で、今日、外出先の某喫茶店のトイレの個室に入ったのだけれど、
便座の蓋が自動でスーッと上がるタイプのヤツだったのね。
どうぞとばかりにその口を開けた気の利きすぎるそれを見ながら、
つくづく思ったのだよ。
蓋ぐらい自分で上げられる、というか自分で上げさせろ、と。

ボクたち人間は果たして「便利」の方向を見失って
しまっているのではないか。
この事を声を大にして言いたかったのだよ。うんこだけに___。