時の流れといふもの

沖縄・伊平屋島2011-9日目-

高速バスで名護から那覇に戻り、
ホテルに荷物だけを預けた後、
今日東京に戻る後発隊(オカマを含むオヤジたち)の見送りを
国際通りで済ませ、昼食を食べに入った某軽食店のテーブルが
すべて花札ゲームで、どうやらここは夜は夜で
昼間とは違う顔になるに違いないと確信しながら、
食べた"チャンポン"なる定食が殊の外美味しく、
次回も機会があったら絶対ここに来よう、
(摘発とかされていなければの話だが)と心に誓った那覇での昼食___。

__かつては伊平屋島のホテル西江の食堂やロビーは元気な子供たちの
声が飛び交う、時に元気過ぎて五月蠅いと思えるほどの場所だった。
今現在ではその子らの殆どが高校生以上になり、島を出て、本島で暮らしている。
その子供たちに夕食をご馳走する約束を果たすべく、某焼き肉チェーン店へ。

今夜バイトだったり諸事情で来られない者を除く8名の、
ボクからすれば「ホテル西江の子」がやってきた。しかも全部女。
「ツカサにぃに久しぶりっ。ところでお金大丈夫〜?」
と、ボクの懐事情をからかう、年長格のMは既に20歳。
かつて、あの"いとうせいこう"氏に「ダレだオマエは?メガネザル!」と
舌っ足らずな口調で暴言を吐いたMがもう20歳。
そりゃあボクらみんな体力が衰えるほど歳を取ったわけですよ、納得納得。
ここに居る誰もがその昔、ホテルの前のスーパーで買ってあげた
50円のアイスにさえ喜んでくれていたのに、今じゃ肉だよ肉。
でもま、みんなが真っ直ぐに育ってくれてるから良しっ。

「ところでサ、ツカサにぃにって幾つなの?」
食事を終えた彼女らの一人が言ったその質問に、
爪楊枝をシーシーしながら答えてやる。
「あ? オマエのお父さんより上や。だから、その赤ん坊からすれば
 オレはツカサじぃじやね。」
笑いもせず普通にひいてゆく子供達の反応がやけに哀しい沖縄最後の夜___。