この歳でか!?

そりゃ繁盛期の週末に島にやって来たオイラが悪いんだけどね、
それでも今回は珍しくちゃんと日本から予約の電話も入れた
じゃんか日本を出発する5日前だけど。
だからさ、百歩譲って、部屋が満室なのは仕方ないよ。
ましてオイラは友達価格にしてもらっているし、文句を言える立
場じゃない事も重々承知してるさ。承知しているけれども___。

考えてみておくれ。
オイラが初めてこの島に来た時から12年も経つのだよ12年も。
12年つったら、オギャーと生まれた赤ん坊の可愛いオチンチンが
チンコに変わるのに十分な年月さ。ユーノゥ?
オイラだって歳をとるってもんでしょーよ。水シャワーが平気だっ
た肌も今では、手の先からソロリと浴びても心臓とチンコがキュッと
なるし、夜は涼しいとはいえ、ファンだけが回る部屋のベッドシーツ
のウェット感に耐えてみせるワイルドさより、虫刺されによる過剰な
アレルギー反応が出るようになってからは、金で解決出来る事なら
なるべくそうした方が結果安く済む事を、旅の途中での度重なる
病院通いで痛いほど学んだし、夜は夜中にトイレに起きる事だって
あるさ。
ほらね。12年という歳月は老いるのに十分過ぎる時間なのだよ。
だから空室が出次第、部屋を替えてくれプリーズプリーズ。

という事で、部屋を見た現地の友人が「エマージェンシールーム」と
からかう、水シャワー・トイレ共同、壁に備え付けの扇風機の威力を
最大にしても、ウェット感漂う四畳半ほどの監獄のような部屋で、
時折背中や首筋に感じる痒みに、虫刺されじゃないだろうかと怯える、
こんなはずじゃなかったパンコール島の夜___________。