自分の中の他人

何かに現(うつつ)を抜かしてサボっているのではなく、どうやら自分の中の
モチベーション、つまりは"やる気"の問題ですなこれは。"やる気"がまったく
無い状態なのですよ。表現する者にとってこのような状態はなるべくなら
あって欲しくはないものですので、
「貴様より厳しい状況の中でも表現しようとしている人が世の中には
 たくさんいるというのに、甘えてんじゃねーぞ!!」と、
日々の暮らしの中で、それはそれは何度も自分自身を叱りつけてはいるの
ですけれど、当の本人は馬耳東風といった感じで、生温い風の下でポーッと
空ばかり眺めているわけです。
言い方を変えますと、堅い殻の中に自ら閉じこもっているような状態で、
昔からこーゆー状態は何度かあり、その度に協力者たちの力も借りながら、
内から外からその殻を打ち破ってはきたものの、いやはや、今回はそれが
コンクリートか何かで出来ているせいか、まったくビクともせず、おまけに
その分厚い殻の中に閉じこもった本人が、以前のように自ら殻の内側を壊す
作業を今回はしたがらない。
他人なら金輪際見限る事も出来るのですがね、自分ですからね、本当に
困ったものです。

そこで、何故そこまで"やる気"が出ないのかを、その分厚いコンクリートの
通風口らしき穴に口をあて、穴のはるか向こうに見える薄明かりに向かい
問うた後、聞こえの良い右耳をあて直し、彼の答えを待つわけですが、
まー元来怠け者だからでしょうか、言い理由だけはいっちょまえなわけで、
次から次へと穴の奥から聞こえてはくるのですが、所詮はどれもこれも
屁理屈だったりするわけで、こちらが納得出来るものではないにしろ、
当の本人は真剣に思い悩んでいるのかもしれぬのだから、ましてや
それが自分自身の内々の声ともなると無視するわけにもいかず、面倒な
わけですよ。
これが若い頃なら、可愛いお姉ちゃんの裸だとか、あの手この手で上手に
言いくるめ、とりあえずは穴から引き摺り出す事も出来たのですけれど、
いかんせん下手に歳だけとっちゃってますからね。疑り深くもなっているし、
可愛い女の子の裸じゃもー出て来ない。
面倒くさいったらありゃしないですよまったく。

ですので、皆様におかれましては、本人からの連絡もたぶんないでしょう
からご迷惑のかけようがあるはずもない中、本人と接する事のあるごくごく
一部の関係者の方には多分に気を遣わせるかもしれませんが、
何卒、御仏のお心と眼差しをもって、放っておいてあげて下さいませ____。

日記