準備運動は常日頃から、ね

「景気づけに来てよ!」という、つのだ☆ひろ夫妻からの、まるで
“ちんどん屋"を呼ぶかのような誘い文句を受けたのが昨日朝10時。
そこから大慌てでリクエストされた曲の歌詞とコード譜を起こし、
ドンキホーテで小道具を仕入れ、☆ひろさんが校長を務める
『ワイルドミュージックスクール』のスクールライブに急遽飛び入り
参加するべく文京区にあるスクールに向かったのだよ。
先日お亡くなりになられた尾崎紀世彦氏への追悼の意を込め、
スクールの講師でもあるDr.光太郎さんとのバツイチコンビの二人が
“過去の傷を晒しながら"唄う『また逢う日まで』。
当然まともなリハーサルすら出来ずに本番を迎えたわけだけれども。

肝心のコード譜が見えず、というか、そもそもこんな短時間にコードを
覚える賢い脳みそが最初から自分にあればこんな人生は歩んでいな
いわけで、コードを間違える度、全身から吹き出る嫌〜な汗に、
こめかみに貼った尾崎氏のトレードマークとも言える"もみあげ"が剥が
れ落ちそうな自分を救ってくれたのは、これまたドラマーとしてその場で
急遽飛び入り参加してくれた☆ひろさんだったのだよ。

以前にも此処で書いたと思うけれど、彼のドラムは凄い。
何が凄いかというと、丸めたデカイ絨毯を彼がサーッと勢いよく敷いて
いってくれる感覚で、おまけにその絨毯が気持ち良いウネリを出してく
れていて、その上を歩くボーカルやその他のメロディ楽器は、彼の出す
『ウネリ=グルーヴ』を共有出来てさえいれば、そのデカイ絨毯の上の
何処を踏みながら歩こうとも『外れた』感がなく、つまりは自由度が広がり、
結果アーティストが本来持っているモノを引き出せるわけだけれども、
いくら名人の敷いてくれたデカイ絨毯の上でも、ギターコードをあんなに
間違えちゃ、能力を出す以前の問題なわけで、☆ひろさんのドラムに
救われたには救われたのだけれど、結果彼の演奏に迷惑だけかけて
帰ってきた事が正直悔しいというかなんというか。

生前の尾崎紀世彦氏がTVか何かのインタビューで、
『また逢う日まで』について、
「この曲に対する自分の歌はまだ自分が納得するところへ到達して
 いないし、それは現在(いま)も変化し続けている。」
と言っていたのを思い出した、楽しくも痛い痛い日曜日_______。