早めに越冬準備始めました

上の写真はマレーシアの首都であるクアラ・ルンプール(以後K.L)での
12年前までの定宿。ゲストハウス『ムーン・ライト・ロッジ』だったっけか。
(ドミトリー1泊5RM=約140円)。
すでに名前も値段もうろ覚えなのだけれど、当時は共同トイレ・共同シャ
ワーにもかかわらず日本人を始めとする世界中のバックパッカーに人気の
安宿だったのだけれど、相次ぐ宿泊客の虫刺されトラブルに始まり、周辺
地域の治安の悪化という事も重なり、此処に宿泊する人種も徐々に変わっ
てゆき、ボクが最後に確認した頃には、不法労働移民者たちのねぐらに
なってしまっていたのだよ。ちなみに、数年前ボクが不法出稼ぎ移民の
強盗団に襲われたのもこの宿のすぐ傍。(『強盗なのだよ-前編-』参照)

ま、写真右に写っている当時のスタッフもスタッフで、宿泊客の忘れ物で
ある新品のショルダーポーチを「マイ ニューバッグ! マイ ニューバッグ!」と
歓喜の声を建物内に響かせながら、それはそれは大切そうに四六時中
首から提げているようなダメダメなヤツであり、万が一客が取りに戻って
来た時の場合を考えて値札を付けたままという、そのズル賢さがなんとも
切ないのだけれど、その彼の陽気さに旅の疲れを何度癒やして貰った事か。

______で、約6年前からのクアラ・ルンプールでの定宿がこちら。
ホテル名は伏せさせてね。

1泊100RM=約2800円(サービス料別)。
「あら、アンタもずいぶんお金に余裕が出来たんじゃない?」と思われた方、
それは違うぞ。虫刺されによる過度のアレルギー症状のせいで、現地で
何度も通った病院の治療代や薬代の事を考えると、精神的なダメージを
差っ引いてもむしろこちらの方が安いのだよ。
マレーシアに到着した翌日には高速バスに乗ってK.Lを脱出するボクの
ような人間にとって、ここのホテルはバス・ターミナルへの移動も楽だし、
窓からの眺めもまぁまぁ良い方だし、シャワーはお湯も出るのに加え、
ボロいけれど一応バスタブも付いてはいるし、何よりも壁を虫が這ったり
はしない。いや、たまに室内の壁に小さなヤモリが這っているのだけれど、
ヤモリは虫を喰ってくれるので此処では大切な『同室者』だ。

ということで、マレーシアへの往復航空券の支払いはもちろんの事、
1泊目に泊まるこのホテルの予約・支払いも済ませ、パンコール島での
定宿にも予約の電話を入れたし、来年1月後半から日本を留守にする
のだよ、わっはっはっはーあっかんべー。
だって寒いの大嫌いなんだもん、死ぬもん、仕方ないじゃんか。
はいはい、春一番が吹く頃には帰って来るってばよ。
はい其処のアナタ、羨ましいとか言わない。良くも悪くもこれしかボクが
ボクである為のバランスを保ちうる最善の方法がないわけで。
そんな一見「かたわ」なボクから見れば昨日から今日、今日から明日
へときちんと日々をその場所で繋いでゆけているアナタの方がずっと
羨ましいのだから。所詮は無い物ねだりみたいなモノだよ。
それでもまだ羨ましいとかまだ言う其処のアナタ、だったら来ればいい
じゃんか、言い訳ばかり並べてないで。連絡くれれば迎えに行くし。
おっと、男のアナタや、恋人とカップルで来ようとしているアナタを、
島から約5時間もかけてK.Lまで迎えに行くほど自分はお人好しでも
ないので、島の船着き場まで来てね、チュッ__________。