帰ってきたよ

飛行機が羽田空港に着いたのはとっくに日付が火曜日に変わった未明の事。
入国手続きを終え、「なんですかソレ?」とバカでかいメキシカン・ハットを半笑いの税関職員に指摘された後、やっと出口に出て喫煙所に飛び込み約15時間振りの一服に頭をクラクラさせた状態のまま、重いスーツケース2つとカメラケースとショルダーバッグとメキシカンハットをタクシーのトランクにぶち込んでシートに体を沈ませる。タクシーの車窓から眺める1ヶ月振りの東京の夜景に、「あぁ本当に帰ってきたんだなぁ。」と、センチメンタルな感情とかではなく、ただただ目の前の現実だけを受け止める真夜中の首都高速____________。