帰省の第一目的完了

羽田空港行きのリムジンバスに間に合う時刻を逆算し、寝不足の体に鞭打って起きたつもりが、中年男の寝不足の体は余りにワガママで動きがのろく、おまけに今年の初めにメキシコから半ば密輸のような形で持ち帰った貴重なテキーラ数本を忍ばせたスーツケースが異様に重いというのもあって、結局家の前で拾ったタクシーで空港まで向かうという、なんとも無駄な出費で始まった高知帰省。
夜、そのクソ重いテキーラ全てを届けた先の店のカウンターの中で、そもそもそのテキーラたちの注文主であるにもかかわらず、メキシコからニューヨーク経由で東京、そして高知と運んで来たボクの一連の苦労話を「そりゃあ大変やったねぇ。」と、まるで他人事のように笑う同級生の、それでも貴重なテキーラたちを眺める嬉しそうなその眼差しを以って、去年の暮れから始まったテキーラ大作戦もひとまず完了を迎え肩の荷が下りたのもあって、寝不足の体をカウンターの縁と肘で支えながらグラスを傾ける午後11時_____________。

日記