振り出しに戻る

日曜日のライヴによる身体の疲れも痛みも、
週明け早々にひいた風邪も、すべてが良くなってきた矢先、
肌寒い雨を避ける傘も持ち合わせておらず、ズボンの両ポケットに
手を入れたまま丸めた背で一人家路を辿るゴールデン街からの帰り道。

なかなか青に変わらない歩行者信号の下で、
街頭の明かりを静かに掻き毟るその雨粒を
目深に被った帽子のつば先に見上げながら
嗚呼また振り出しかなと思える程の熱っぽさを
身体に感じる25時過ぎの新宿・明治通り____________。

日記