ロマンティックな犯罪者につき

ラジオからMarlena Shawの唄うCalifornia SoulやSmokey RobinsonのCruisin’といった70年代R&Bが流れる車内。流れる夜のロサンゼルスの街並みを窓に見ながらこのまま海まで行こう、東の空が明るくなる前に。ハンドルを握るこの車を含めいったいこれまでに何台、盗んだり運転手を引き摺り降ろして奪ったりしたかも覚えていない。それでもラジオのチャンネルは同じ91.1Mhzに合わせ、60年代〜70年代の小気味良いギターのカッティングに酔いしれる。
仲間からの宝石店強盗の誘いも、道端の売春婦の誘惑も、弱味を握られているFBIの悪徳捜査官からの命令も、今夜はそのすべてを無視してひたすら夜明け前の海を目指す。たとえカラーギャングやロス市警が行く手を塞ごうとも、もう誰1人俺の邪魔は出来ない。助手席に置いたカービンライフルのマガジンと俺の魂に満タンの弾がある限り。Undisputed TruthのSmiling Faces Sometimesが流れ終わる頃にはきっと海も見えてくる。殺戮の日々からも少しだけ解放され、少しだけ笑顔になれるかもしれない。

と、意味も無くひたすら車の中で曲を聴いている時間が圧倒的に長いので、肝心のストーリーが一向に進展しないR18ゲームの中でのお話。
サントラ盤出てるし、ゲームじゃなくてそっちを買えよというツッコミはロマンティックな犯罪者には通用しないのだよ、あっかんべー___。

日記