日本語=独り言になるこの島で

週末に押し寄せた観光客が嘘だったかのように静まり返った夜の海岸で、地元の少年とギター片手に唄う。粗末なプラスチック製の椅子に腰掛けたボクらが唄う歌声と小さく砕ける涙の音しか無いそんな夜。日中から日没前までほぼ休憩なしで海の上にいたので、かなり疲れているはずなのに、なんだか今夜はその疲れも心地良い。

様々な人間関係の狭間に巻き込まれながら、多少マレー語が話せると言っても、本当に伝えたい事はなかなか上手く説明出来ず、もどかしさゆえにただただ涼しい笑顔を浮かべながら視線を逸らす場面も多い中、音楽は余計な言葉も要らず、少ない言葉で相手に気持ちを伝えられ、その気持ちをみんなで共有出来るという素敵な術だと改めて気付かされたりする。

うん、大切なのは"共有"する事なのだ。
明日こそ可愛い誰かとこの島での素敵な時間を共有するぞー!!
ボート屋仲間たちからピエロ呼ばわりされるほど真っ赤に日焼けした鼻頭を指でこすりながら見上げた星空に、眉をひそめたアナタの顔が浮かぶ月曜日______。