さらば一番星

生前の父がよく連れて行ってくれた映画の中に、菅原文太氏主演の「トラック野郎」シリーズがあり、菅原文太氏演じる星桃次郎のアクションシーンや、一見がさつながら義理と人情を重んじる彼が運転するデコトラが風雨や障害物に傷だらけ泥だらけになりながらも、積み荷を目的地に届ける為に突っ走る姿に、子供心が踊った。

映画の中には必ず星桃次郎がソープランド(当時はトルコ風呂)で、泡まみれになりながらソープランド嬢と励むシーンがあり、大人目線で考えてもまだ小学生の我が子と見る映画かどうかは疑問ではあるけれど、映画の世界も今のようにR15なんていう年齢規制も無かったし、もし仮に翌日の小学校でそのシーンを再現してしまったとして、クラスの女子に告げ口された結果、学校に呼び出され頭を下げるのは必ず母親の方であり、その母は必ず「お父さんには言わんき、もうせられんぞね。」と厳しい顔で叱るのだけれど、その原因が父に連れられて行った映画にあるとは露ほども思っていなかっただろう。

先日の高倉健さんといい、またひとつ昭和の映画スターの訃報に寂しい限り。
ボクと父との思い出の一番星、故・菅原文太さんのご冥福をお祈りいたします。
BGMは『一番星のブルース』___。

男の旅は独り旅
女の道は帰り道
所詮通わぬ道だけど
惚れたはれたが交差点
一番星 空から 俺の心を見てるだろう___。