入道雲の輪郭

容赦無く照りつける太陽の下、オンボロボートのふちに脚を掛け、そのまま海に両足を漬けたまま、時折素足でチャプチャプと海水をかき混ぜたりして釣竿を垂らしながら、アナタの事を思い出すひと時。

アナタを思い出す事自体が哀しいわけではない。
笑顔は、横顔は、その瞳の奥の憂いは。今はもうその全てがボンヤリとしか思い出せない事が哀しいだけだ。

万が一、この両脚を鮫にでも喰われたらアナタのせいだ_____。