グッタリサンデー

「ツカサーッ!! 海に行こう!!」

朝8時前、シャレーのドアを叩いて、昨夜夜中の3時過ぎに寝たボクを元気な声で起こしに来たのはホテルのオーナーの孫8才。普段は本土側の町に暮らしていて久しぶりに島に遊びに来て、ボクと2年ぶりの再会を果たした昨日も「ツカサーッ!! ・・・・ん? ちょっと老けたねツカサ。」と、なかなか大人びた発言で、ボクを含めた周りを笑わせてくれた彼。

そんな彼に文字通り叩き起こされ、大急ぎでシャワーを浴び、朝飯も喰わず、普段ならこんな朝っぱらから海岸通りに居ないはずのボクの姿を見た他のビーチボーイの誰もが「マレーシアに初めて雪でも降るんじゃないか?」という、そんな冷やかしを笑顔で受け流し、彼をボートに乗せてイカ釣りに出たものの、イカが釣れる時間帯でもないし、すぐに釣りに飽きた彼とボートの上でお喋りばかりしているうちに、電話で海岸に呼び戻され、何事かと尋ねると、ホテルのオーナー「コイツらも一緒に連れてってくれ。」とさらに2人の孫が増える始末。

小さなボートの上。あいにくこの日はいつもより波も高い上に日曜日の午前中という事もあり、多くのボートやジェットスキーが行き交う危険な状況に中、共に8才の孫2人を前の座席に座らせ、一番幼い孫2才を片手で抱え、もう一方の腕だけでのボート操船に、いつもより慎重を期するボクの心中など察するよしもなく、1分も経たないうちにボートの上で飛び跳ねようとする前座席の悪ガキ2人達を、彼らより遥かにたどたどしいマレー語で諌める。「もし海に落ちたらスクリューに巻き込まれて・・・。」駄目だ、聞いちゃあいない。おめーら座れ! とにかく座れ! このクソガキ共がーー!!

操船中だけでもそんな調子なので、釣り中もやっぱりボートの上でタモ網片手に海面をバシャバシャ叩いては、たたでさえ釣れる時間帯でもないのにさらに状況を悪化させる2人をなんとか座らせ、ボクの腕の中でちょっぴり船酔い気味の2才を抱えたまますぐに陸に戻った、子供は好きだけれど複数集まったら絶対嫌いになる朝からグッタリな日曜日_____。