真夜中のコンビニにて

____真夜中のコンビニは落ち着く。
ほとんど客も居ない店内の静けさの中で弁当やその他の食料品を選ぶ時、これは今から食べる分、これは明日食べる分、と順序立ててカゴに入れてゆく行動のお陰か、言葉やアイデアで散らかった頭の中が幾分スッキリしたような気分になる。

ただ繁華街に近いという土地柄、後から入店してきた何処のデパートの化粧品売り場かと思うほどの香水を下品に纏った女とその連れのホストが発するその匂いと、酒の勢いに任せた真夜中に似つかわしくない声のボリュームに、目深に被った帽子の下でチッと舌打ちをする自分自身を、オマエだって昔はたくさんの調和を壊してきたのだし、自分達だけが世界の中心に居ると錯覚出来る彼らの若さが羨ましく思える歳になったのだよ、と諫めながら、そのカップルが店を出るまで欲しくもない商品棚の前で、静けさが戻るのを待っていたりする。くたびれたジャージ姿で。

結局今夜も欲しい物と欲しくない物が混在して溢れそうなカゴをレジに置く午前4時____。

日記