ツアー旅行が物足りたくなった方へ

ボクの大好きな島であるパンコール島と伊平屋島。どちらも一手間かけなければ到着出来ない島なわけで、旅の初心者にはお薦めはしないのだけれど、なんだか最近、ツアー旅行やダイレクトに目的地に着いちゃう事に物足りなさを感じている人には是非行ってもらいたい島なのだよ。旅の難易度もそんなに高くなく、RPGで云うところのレベル5ぐらいで行けるので。

パンコール島はまずマレーシアのK.L.I.A(クアラ・ルンプール国際空港)に行き、ボクの場合はそこからK.L.I.A特急電車か白タクでクアラ・ルンプール市街まで行き、予約しているホテルで一泊。
翌日に、クソ重い荷物を下げてホテルからプドゥ・ラヤ旧バスターミナルまで歩き、そこから連絡バスで長距離バスターミナルまで行き、そこでルムッ(本土側の港町)までのチケットを買い、高速バスに4時間揺られルムッまで行き、少し距離のあるルムッ・バスターミナルからフェリー乗り場までをやっぱりクソ重い荷物を担いだり引き摺ったりしながら歩き、フェリーチケットを買って暑さにヘロヘロになりながらフェリーに乗り込み、やっとの思いでパンコール島に着く。
それでも長い間、東南アジアの海岸付近をまるで大昔の地図職人の如くあちこちウロチョロしていたのが次第にパンコール島だけになり、長女が生まれるまでの18年間、まるで里帰りのように毎年行っては3ヶ月ほどをそこで過ごしていたのは、年を重ねるごとに現地で増えて行った友人らの笑顔も含め、島字体のリズムが自分に合っていたというか居心地が最高に良かったからなのだよ。

パンコール島ではイカ釣り漁師になります


沖縄の伊平屋島も、パンコール島ほどではないにしろダイレクトには行けない島。
まず那覇空港まで飛び、大昔は那覇から名護まで路線バスに4時間余り揺られ、少しお金に余裕が出来てからは高速バスで名護まで約1時間半。名護で1泊した翌日に、名護から今帰仁・運天港までタクシーで約30分。そこからフェリーに1時間20分揺られて着く島で、島の港に降り立つ頃には毎回フゥーッと長いため息が出るのだよ。
それでも32年間も通い続けているのは、やっぱり島で出来たたくさんの友人らのおかげと、伊平屋ブルーの海の綺麗さと満天の星たちの雄大さ。いや、自然の方は正直見飽きている感は否めないのだけれども、初めての人はきっと感動するに違いない。

伊平屋ブルー


ダイレクトと言えば、11年程前の冬に、N.Yからメキシコのリゾート地のひとつであるカンクンに行ったのだけれど、N.Yからの直行便に加え、空港到着後は手配済みのタクシーでホテルへ直行というダイレクト・オブ・ダイレクトな便利さが逆にボクには合わなかったのか、滅多に来られない高級リゾートの有り難さよりも、N.Yに早く戻って余り美味くもない日本蕎麦屋に行きたかったのを今でも覚えている。金銭的にも人生でもう2度と行けるはずもないのだけれど、不思議と行きたいという気持ちは起こらないのは、便利過ぎて、旅好きには「旅をしている気分」が足らなかったのかもしれない。

カンクンの思い出はプロレスのマスクを買い漁った事ぐらいです


来月はいよいよ32年目の伊平屋島渡航。今年は家族5人、1歳になったばかりの双子女子を抱えて長女4歳の手を引いての旅に、今から多少ゲンナリはしているものの、やっぱり皆に逢える楽しみが先立っているのだよ。

パンコール島、伊平屋島に興味が出てきた方はこちらも覗いてみておくんなさいまし____。
パンコール島ガイドブック
伊平屋島・旅情報web