あなたたちのとーちゃん

最近、娘達を叱ってばっかりで、叱った後には必ず「嗚呼、こんな父親になりたくないのに」と自己嫌悪になってしまうのだよ。

そんなボクの機嫌を取る「あざとさ」を2歳にしてすでに身に付けている双子女子(姉)は
「とーちゃん・・・大好き」と微笑みながら近寄って来ては、無精髭で覆われた頬にチュッとキスをしてくれる。

それをすぐ傍で見ていた双子女子(妹)が、「〇〇も大好き」と自分の名前を強調しながら言ってくれるものの、玩具で遊ぶ手を止めるわけでもなく、こちらに近づいて来てキスをするわけでもなく、横目で棒読みなそれは明らかに双子(姉)に負けたくないという気持ちから出た、単なる「反射行動」というのが明らかなわけで。

それを少し離れた場所で見ていた長女6歳が「嘘だね、とーちゃん、臭いって言ってたじゃん」と、妹たちを悪人に仕立て上げようとする。

そんなあざとさと素直さが入り混じる女子たちの中心で、
「臭くても大好きなんだよ」と誰にも聞こえないほどの小声でつぶやきながら自身の匂いをクンクンと嗅ぐ初老の傷心、丸めた背中____。

とーちゃんは先日の動物たちより臭いのか?

日記