無期という名の執行猶予

今日は33回目の父の命日であるので、なるべく心穏やかに過ごそう、そうだ、父の好きだったギャンブルでもして自分なりの供養をしてあげようと心に決めていた矢先に、二代目から浮気の嫌疑をかけられた。
もちろん濡れ衣なのだけれど、冷静に相手を追い詰めておいて時折「今だったら罪も軽い。」みたいな甘い言葉を織り交ぜてくる警察の刑事みたいな尋問に、ややもするとこちらも「はい、自分がやりました。」と言いそうになり、「あー、冤罪ってこーして生まれるのか。」と、虚ろな眼が宙を漂う。
自分はある意味『前科持ち』なので、怪しまれて当然と言えば当然なのだけれど、前科持ちゆえに「やっていない時」に「やっただろキサマ」と言われたら腹も立つのに加え、ステージ上での冨岡ツカサも含め日常において若い女性からモテている実感も無いので、これはこれで自分自身にも腹が立ち、やり場のないこの腹立たしさをブツける場所もなく、だからといって啖呵を切って飛び出る先のあても無く、結局最後は気力もチンコも萎んでゆく。

と、これだけを読めばなんだか二代目が悪いような感があるのだけれど、彼女はちっとも悪くはなく、むしろ今回の非はこちらにあり、二代目としてはいたらぬ部分は多々あれど、自分に余計な負担はかけまいと、仕事も忙しい日々の中で二代目としての任務を全うしている。老犬に近いこんな自分が冬の到来間近の肌寒い夜にファストフード店のゴミ箱を漁らないで済むのも全ては二代目のお陰であると重々承知しており、まさしく二代目様々である。

が、敢えて前科もすべて棚に上げて、さらには世の中の女性たちを敵に回す覚悟で声を大にして言おうじゃないか。
そんなんでいちいち目くじら立てよってオレの二代目が務まるかぁーーー!! ボケーーーーッ!!
ふぅ、ちょっとだけスッキリしたので寝る、コタツで。
____父さん、アナタは死ぬまでに母さんに何度責め立てられましたか?

日記