ピースな遺影3

アンタの命日を忘れていたわけではなく、
いや最近では一日二日前後して、あやふやには
なっているけれど、こーして毎朝、いや、最近では
忘れる朝も多かれど、ピースサインをしたアンタの
遺影に水をやりながら、そーいえば中学生の時分に、
アンタが毎朝作る「ウナギの蒲焼き弁当」を、
今日もウナギかやと級友たちにからかわれるのが嫌で、
弁当をわざと忘れて学校に行ったのだけれど、
その度いつも3時間目の授業が終わる頃に、
廊下の窓の向こうに、弁当を下げたアンタの姿があり、
ウナギのタレがビッシリとしみこんだ弁当袋を
そそくさとボクに手渡すと、片道2.5kmほどの通学路を
再び家まで歩いて帰ってゆく小さなアンタの後ろ姿を
何度恨めしく思いながら見送った事か。
まー他にもいろいろあるけんど、今日はこのぐらいに
しちゃろ。ほいたら、行ってくるきね。

今日もピースサインをしたお婆ぁの遺影に見送られ__。

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