大工みたいなお仕事ですよ

ボクらが好きな音楽とは総体的にあやふやなモノではあるけれど、
そのひとつひとつのパーツにはちゃんとした理由や理論があり、
そこを見ずして通らずしては構築出来ないものなのだよ。

ただ勘違いしてはいけないのは、
始めに「理論」や「理屈」といった頭で考える事から
生まれるモノではなくて、「感じる」といった
一見輪郭の掴みにくいモノから生まれ、
それを構築する為のテクニックであったり「理論」であったりする事。

例えば、居心地が良い部屋があったとする。
「ん〜、この部屋なんとなく居心地が良いよね。」
ボクらはそう口にするけれど、その理由を突き詰めてゆけば、
具体的な理由がたくさんみつかると思うのね。
逆に心地の良くない部屋はどうよ?
その部屋の建て付けがちゃんとしてなければ、
グラグラして気持ち良くないだろうし、
壁にかかる額縁が微妙に斜めになってたりしたら、
妙に気持ち悪いだろうし、
電球が絶え間なくチカチカしていたらそれこそ落ち着かない。

ただ、理屈だけで部屋を作ったとしても、それが結果として
「心地の良い部屋」になるとは限らない。
まずは、自分や他の誰かが「心地の良い」と思える部屋を作ろうと
思うのが当たり前でしょ。
それが在ってこそ、ボクらは「理論」や「計算」や「テクニック」や
「道具」ら、あの手この手を用いるのだよ。

と、偉そうな事のひとつでも
嘯いてみたくもなる小雨まじりの火曜日___________。