カズミさんを偲ぶ会・伊平屋島ver.-沖縄・伊平屋島4日目後半ー

前泊エイサーで幕を開けた『カズミさんを偲ぶ会・伊平屋島編』。
正装で踊ってくれる青年団の誰もが故人を知る。

ある若者は、まだ幼い頃、故人が島で披露した芸を真似て、
風呂場で何度もチンチンを股に挟もうとチャレンジしては失敗し、
最後には父親に「挟めないヨー。」と泣きついた。
またある若者は、補助輪の取れたばかりの自転車で転んだところを
故人に「男の子だろ?痛くないだろ?」と励まされたにもかかわらず、
起き上がるやいなや、「オカマ!」と捨て台詞を吐いて自転車を漕いで
逃げた。

やがて成人し結婚し子供が出来、毎年カズミさんが伊平屋島に
滞在中の間に、その子供を抱えてカズミさんに会いに来てくれた
ソイツらが踊る姿をステージ脇で見て、葬式でも出なかった涙が
出たのだけれど、たぶんこの涙はボク自身の涙ではなくて、
カズミさんが憑依していたのだよ、きっと。悲しい気分とかではなくて、
なんだか長い時間が其処にあったなぁという気持ち。アンダースタン?

で、この島に来てから急遽「ツカサ唄え!」と言われたので、
「そんな事急に言われても譜面持って来てないもん。」というボクの
隣で友人Fが、「こんな事もあろうかと。」と譜面をボクに手渡す。
まったく準備の良いこっちゃ。
連日、朝から遊びすぎた末の疲れとこちらに来てまったく出てないウンチが
溜まりに溜まったこの体で、はたしてどこまで出来るか解らぬけれど、
とりあえず演ってみようではないか、と、急いで島の友人にギターを借り、
カズミさんにまつわるナンバーを数曲披露したのだけれど、
たぶんカズミさんが隣から喉を絞めていたんだろうね。ウンチどころか声まで出ない。
ま、気持ち込めてたからOK、なんてアマチュアみたいな言い訳で逃げてやるぜ。

で、ボクのミニ・ライブが終わり、ホテルのおとーさんこと、西江 寄進氏の
三線と歌が披露され、それに島の友人たちの踊りが加わり、
最後には故人の遺影を囲んだカチャーシーになり、自然と其処に笑顔の
花が咲く。最期の最期までボクらと笑い合っていたアナタにぴったりの
偲ぶ会になったでしょ? カズミさん________________。

※故人と面識が無いにもかかわらず、この会に快く参加してくれた方々に
 厚く御礼申し上げます。