カラスの忠告
もしも天変地異が起こり、
運良く自分が助かったとして、
誰かを助ける為に伸ばしたその手が
真っ先に掴みたいのは果たして
誰の手なのカァ。
本当に守るべきモノさえ解らない者に、
いったい誰が救えるのカァ。
結局は伸ばしかけたその手を引っ込める
事しか出来ず、そしてオマエはまた一人カァ。
午前5時。
重たい玄関のドアを開ける自分の背後で
早起きのカラスが鳴いた。
もしも天変地異が起こり、
運良く自分が助かったとして、
誰かを助ける為に伸ばしたその手が
真っ先に掴みたいのは果たして
誰の手なのカァ。
本当に守るべきモノさえ解らない者に、
いったい誰が救えるのカァ。
結局は伸ばしかけたその手を引っ込める
事しか出来ず、そしてオマエはまた一人カァ。
午前5時。
重たい玄関のドアを開ける自分の背後で
早起きのカラスが鳴いた。