どーでもいい刹那

「チャボって鳥いるか?」

今年の夏に伊平屋島で会って以来、久しぶりに連絡を
よこしたと思ったら唐突にそんな事を聞いてくる電話の
向こうの声の主は沖縄・伊平屋島のM氏。

久しぶりの電話の冒頭に「久しぶり」とか「元気か?」という
時間経過を感じさせる挨拶もなく、いきなり
「チャボって鳥いるか?」と尋ねてくるのは、彼が照れ屋だからか、
はたまたオツムのネジが外れているせいか。
こっちもこっちで好きなTVドラマを観ていたので、「久しぶり。」等と
いう時間さえもったいなく思い、「あぁおるよ。」と素っ気なく答えたら、
「何処におる?」と再び聞いてきやがる。くしくもドラマは佳境に入り、
丁度いい場面。
イラッときたので「ドコニデモオル。」と答えたら、
「何処におる?ホントは知らんのじゃないか?」と今度は
酔っぱらいが絡んでくる調子でまた聞いてきた。
「あー、調べて後から電話するよ。」とボクの方からそそくさと
電話を切ったのだけれど、おかげでドラマのいい場面を見損ねた。

彼が電話をよこしてくる場所は、たいがい飲み屋からなので、
ボクが思うに、きっと酒の席で「チャボ」が話題にのぼり、
オツムのネジが2,3本外れている彼が
「チャボって鳥はいないだろ?ギタリストの仲井戸麗市のことだろ?」と、
そこまで言ったかどうかは別にして、否定派の彼の言葉をきっかけに
「いる・いない」の話になり、
「じゃあ東京のツカサに聞けばいいさ。
 アイツは役に立たない事をたくさん知っているから。」とか
なんとか言いながら携帯の住所録をピッピッピッ。
おおよそこんなトコロだろーから、ドラマが終わった後も彼に連絡を
しなかった。

ちなみにチャボはニワトリの品種名で日本では天然記念物らしく、
食用ではなく観賞用として古くから愛好されてきたんだとさ。
wikiって便利ねホント。
彼には来年島に行ったら教えてやろーと思う。
たぶんその頃には当の本人もボクも忘れているだろうけれど____。