ボクが彼と組む理由ードラマー編ー

そうそう。
つい先日、パール楽器のドラムモニターパンフレットを
何気に眺めていたのだよ。
其処には、ボクのようなオッサン世代では名前を覚える事も
困難な若手メジャーバンドのドラマーたちから、ボクが
青春時代に心を焦がしたバンドのドラマーたちまで、
蒼々たるドラマーたちの顔写真と名前が載っているのね。

「知ってる。知らね。知ってるかも。やっぱ知らね。」
などと、並んだ顔を順番に流し見してゆくと、
ほぼ最後の列の大御所たちにさしかかる手前ぐらいに、
見慣れたニヤけた顔とその下に「武田 光太郎」の文字。
いや、以前からモニターなのは知っていたし、
別段驚く事でもないのだけれども。

プロの世界は厳しい。たとえ人柄がどんなに良かろーが、
その個人が好きだろーが、それが選定基準にはならない事
ぐらいは誰もが知っている。
関係者からすれば、そのニヤけた顔を載せるにあたり、
そこに彼の師匠である御大つのだ☆ひろ氏やパール楽器の
Y氏のはからいが見えないわけではない。

長々と書いて、結局何が言いたいかと言うとだ。
もちろんボーカルの自分が唄いやすいドラムを常に心がけて
叩いてくれる彼の腕前への評価もあるのだろうけれど、
彼の素顔を少しだけ知っている人間からすれば、
蒼々たるドラマーたちの中で唯一、その腕前よりも彼の人柄と
いうか、人生の紆余曲折の方を多分に評価して載せてくれて
いる感の強いパール楽器に、「人が奏でるメーカー」らしさを
感じるのはやっぱり贔屓目か(笑)。
と、ここまで読んだ人が誤解をするといけないので、
最後に言っとくけれど、その大部分は自分と同じで、
限りなくだらしのない人間である事をお忘れ無く_____。