彦星も織り姫も他所で逢えばよろし

ほうら、やっぱりフェリー停まった。
さてさて、独りで気ままに釣りにでも行こうかね、と思ったのだけれど、台風の影響で雨が降ったり止んだりの天候に加え、風も強く波も高いので宿のテラスで1日中ダラダラ。独りで唄っては庭の植木越しに見える海を眺め、喉が渇けば目の前のスーパーに飲み物やアイスを買いに行く。道を挟んだスーパーとの往復が今日の自分の世界の全てだ。

「ツカサはみんなが居たら居たで大変そうだけど、独りだとなんだか調子出なさそうね。」と、宿の女主人にからかわれるも、それは間違いであり、本来"怠け者"の自分としてはこれでも充分に島を満喫しているのだよこれが___。