見たか! これが台風男の威力だ!

台風1号発生。
どうやら明後日辺りは伊平屋島と本島を結ぶフェリーにも影響が出そうな予感に、仕事の都合で明日一足早く帰京するハナモゲラッチョ・セバスチャンを本島まで送ると同時に、明日から合流するメンバーを名護で出迎えていては、自分まで伊平屋島に戻って来られなくなるおそれもあるので、名護の居酒屋で予約していた今帰仁アグー豚のラフティーや冷しゃぶを逃すのは非常に惜しいが、釣りに出掛けられる日が1日増えると考えれば、よし、ここは島で待機としよう。
幸い、ハナモゲラッチョは島の友人とパン作りに勤しんでいる。どうにかこうにかこの「島に1日でも多く居られる喜び」を悟られず、あたかも残念そうに、本島まで付き添えない事を彼女に告げる練習を此処でしておこう。

「仕方がない、一人で帰ってね。」
いかん、どーしても口角筋が緩む、もう1度。
「ひ、ひひひ一人で帰ってね。」
もっと悲しそうに、もっと残念そうに。

宿の息子に借りっぱなしのマニュアル軽トラをノッキングさせながらやって来た野甫大橋の上で、蒼い海を前に独り練習をする伊平屋滞在4日目の決断___。