物は言いよう考えよう

久々に我が家を訪ねてくれたルイス夫妻を
玄関先で見送った後、遅い夕食作りにとりかかる。
「夕食作り」といっても、料理の出来ないボクが、
冷蔵庫に食材をストックしているはずもなく、
昨夜の残り飯と「ドライカレーの素」とを中華鍋の中で
混ぜ合わせ、具無しドライカレーを作るのが精一杯。

テーブルの上、具のないドライカレーが盛られた皿一枚。
皿以外の余白のスペースにバツイチ独身男の侘びしさが
わんさかと載っかっているけれど、そんなのは何の腹の
足しにもならない。
「そーだそーだ、冷凍唐揚げがあったんだ。」と、
それをレンジで温めてテーブルの余白を少しだけ埋めて
はみたものの、そんなので侘びしさが拭い切れるはずもなく。

「と、とりあえず喰うべ。」
右手のスプーンでドライカレー。左手には唐揚げ。
それらを交互に口に入れ、目を閉じてみると・・・・・・。
おぉ!! まさしくマレーシアのインド人街食堂の味!!
おぉ!! マレーだ!! 懐かしのインド人街だ!!
通りのどこかしらから聞こえてくるインド音楽独特の
甲高い女性ボーカルとジャカジャカサウンド。
一気にマレーシアのインド人街にトリップした気分になり、
さっきまでの侘びしさも何処かへ素っ飛んでしまった。

なんて「単純な人間」だと自分自身でも思うけれど、
イマジネーションや考えようひとつで、その時間を楽しく
過ごせるのなら、それを幸せと感じられる人間で
在り続けたいと改めて思った土曜日。
_______________ごちそうさまでした。

日記