アナタなら何入れる?

パソコンモニター画面のあと1分で変わる日付を見て、
今日が亡き父の誕生日だと気づく、なんとも親不孝な日曜日。

アメリカ・ニューヨークでのおよそ1ヶ月間の滞在の為、6日後の
土曜日早朝には日本を発つにもかかわらず、いまだ荷物の用意すら
出来ていない。
というか、今迄の「海水パンツ」や「サンダル」、「釣り具」などから
真っ先にリュックへと詰め、たとえ入りきらない物があっても
『まーなんとかなる』旅に対し、今回は正直何を持って行けばいいのか
解らぬまま、日にちだけがいたずらに過ぎ、今日に至ったわけだけれども。
「いっその事手ぶらで行って、必要な物は現地で買えば良いさ」と、コレを
読んでくれているアナタと同じような事は当然自分も思ったわけで。
思ったわけだけれども、銀行の残高はそう易々とボクを甘やかしてくれる
はずもなく。

「スーツケース一杯の"愛"を詰め込んで行けばいいだけさ。」と
ロマンチストな誰かが言えば、
「でも、"愛"だけで『汚れたパンツ』が綺麗になるわけじゃなし。」と、
リアリストの誰かが言う。
で、今夜も「いつものようにパンツは3枚、放浪三昧。」と、
ダジャレにもならぬ自分の歌の歌詞を口ずさみながら、結局は何一つ
用意もせず、今夜も阿呆のように口を開けたままのスーツケースが
置きざりにされたその部屋の灯りを消す____________。