6年振りの独り旅へ(里帰りのようなモノ)

「10日間も!? こんな状態で10日間も!?」
あちこちに細々としたオモチャが散らばり、ボンヤリ歩こうもんならすぐにそのオモチャたちを踏んでは足の裏に痛みを覚える、まるで地雷原のようなリビングを何も気にせずにヨタヨタと歩いては、ホラねやっぱりオモチャをグニュッと踏み潰し、顔を歪めては最寄りの安定したモノにしがみつく、そんな双子女子(1歳5ヶ月)二人にしがみつかれ下半身の自由を奪われた状態で夕食準備の中断を余儀なくされている家内がキレ気味でコチラに放った言葉に返す言葉もないボク。
地雷の届かない一段高いソファの上に寝転んだままの長女(5歳)は、両親の不穏な空気を一向に寄せ付けようともせず、殿上人のごとく悠々とYouTubeを観ている。

仲の良いボート屋ノンさんの息子の結婚式に出席するべく、来年1月上旬に、約6年振りにマレーシア・パンコール島に行くのだよ。
家族全員は予算的にも体力的にも無理な話。最初は、経験を積ませるのと家内の育児の負担を減らすのが目的で長女(5歳)を一緒に連れて行こうとも思ったのだけれど、未だ食べられない物が多い5歳児を気候も食文化も違う海外に連れて行くのは体調を崩す元になると家内に反対され、結局ボク独りでの渡航となったわけで。

10日間丸々パンコール島に居られるわけではない。最初の3日間はクアラ・ルンプールと花嫁側の家族の住むスランゴールで式があるので、すぐにパンコール島には行けないし、帰りは午後昼過ぎの帰国便なので、帰国前夜までにはK.Lに着いていないといけない。実質、6日間ぐらいしかパンコール島には滞在出来ないのだよ。
それを「10日間も!?」と言われ、例えば1週間に縮めたとすると、僅か3日間の滞在になってしまうぢゃーないか。

「3日なら充分でしょ」という其処のアナタ。
アナタには充分でしょうよ、でもね、18年間、1年の内の4分の1をほぼほぼパンコール島で過ごしていた男にとっての、しかも6年振りの滞在がたったの3日なんて、アナタにとっての昼食休憩の感覚なのですよ、コレが。
島に住む多くの友人知人たちと再会を喜び合うそれも、最後の方はまるで自分がオウムにでもなったんぢゃないかと思えるくらい同じ言葉を繰り返し繰り返し、それだけでもだいたい3日間は要してそれでも全員に会えるわけでなく、海にも出られず、大好きな釣りも出来ず、ビーチの木陰のハンモックに揺られる事も出来ず。

そんなこちらの事情も理解しておくれよぉ〜〜、_____ポチッとな。
飛行機の予約完了。もちろん10日間不在にしましたよ______。

手放し運転は止めましょう。
ノーヘルは法律違反です。