便利な運び屋2017

出発を2日後に控えた今日も日中からずっと「あれ買って来て」だの「此れ買って来い」だの、なにかと五月蝿い現地友人たちの言う其れはすぐ近所に売っているわけではなく、電車を何度も乗り継いで買いに行くので、それぞれの要望を全て叶えるには、数日間ボクは東京中を駆けずり回らなければならない上に、そもそも1個のスーツケースにそれら全部が収まるわけがない。

さて、そんな遠慮知らずのマレーシアの友人らに大人気なお菓子「源氏パイ-お得用-」。これは比較的近所の量販店に売っていたので買って来たのだよ。しかしだね、最大の問題は荷物の中でこれが一番嵩張るという事で、そんな源氏パイやコアラのマーチを始めとする大量の"嵩張る&割れないように気を使う土産"のせいで、スーツケースに入りそうもない自分の物を哀悼の意を込めて此処に記す。

1. ペヤングソースやきそば
豚肉が厳禁なイスラム系友人らを余所に、ソースの香りを頰一面に浴びながら食す背徳感よ嗚呼さらば。

2. 瓶詰の岩海苔
ただでさえパッサパサな上に「炊きたての米の匂いが嫌だから」という、日本人からすれば考えられない価値観を持つ現地で、定宿のレストランの釜の冷めた白飯をなんとか日本寄りに持ってゆく為の必須アイテム。

3. レトルトパックのお粥(梅)
油で炒めてばかりの現地料理に疲れた五臓六腑に沁み渡るお助けアイテム。

4. その他レトルトのカレーや親子丼や麻婆丼
約2ヶ月半の滞在中、相当な決意を胸にその貴重な一袋を開封&加熱した後のそれを口にした瞬間、毎回「嗚呼…」と感嘆の吐息を漏らさずにはいられない祖国郷愁のアイテム。

他にも全部は入りきらないので小分けにして量を減らしたインスタント味噌汁とか諦めようにも諦めのつかない物ばかり。
そりゃ昔から「郷に入れば郷に従え」って自分でも言ってきてるさ。でもね、人間は歳を重ねる毎に我が儘になるの、一週間に一度は独り定宿のレストランの片隅で日本を思い出しながらプハーッやっぱり旨いねーってしたいの。


便利な運び屋の苦難は今回もパンコール島到着まで続く_____。