ツキ無しクリスマス

昨日、現地時間18時KL国際空港到着。入国審査場までの長い通路を早歩きで、途中連絡モノレールを乗り継ぎ、行列が出来る前に入国審査場を通過したまでは良かったものの、次の手荷物コンベアの所で1時間ほど待たされる。んーなんかツイていない。

土産が詰まったバカ重いスーツケースを引き摺り空港建物の外へ出て、蒸せ返る空気の中で一服を済ませ、エレベーターで地下に降り、クアラルンプール(以後K.L)までの特急チケットを買ったのだけれど、その時に「プラットホームAよ。」と売り子のおねぇちゃんに言われてたにもかかわらず、先に反対側ホームに入ってきた電車に乗ってしまい、KLセントラル駅まで各駅停車の旅を味わう。と云っても時間的には10分ほどしか違いはないのだが、特急電車に付いているフリーWifiが各駅停車には付いておらず、真っ暗な夜景をボーっと眺めるしかない45分。んー微妙にツイていない。

K.Lセントラル駅に到着後、タクシーで予約したホテルまで13.5RM(約440円)。ホテルのレセプションで予約の旨を伝えても「予約していない」との返事。うそーん、ホラこうやってネットから、とiPadの画面を見せると「それ違うホテルよ」。ええーっ!? でも予約の時の地図には此処の場所が表示されてたのに、なんてスタッフに文句を言っても仕方無い。んーかなりツイていない。

予約したホテルはどうやらチャイナタウン付近らしいのだけれど今さっきタクシーで来たすっかり夜の雰囲気漂うその道を、クソ重いスーツケースやらカメラバッグやらショルダーバッグやらで自由を奪われた身体で引き返すという、数年前この近所で強盗団に襲われ腕を15針も縫う大怪我をした自分にとって、2枚残ったカードからジョーカーを引いてしまいそうな今日のツキの無さで試す勇気の前にすっかり体力の方が無く、今夜からの2日間は此処に留まる事に。時折、壁をチャバネゴキブリが駆け抜け、大通りの騒音がダイレクトに聞こえ、ベッドもガタつく、そんなボロい部屋がクリスマスという事もあって1泊約5,500円。此処に最低2泊はせねばならず、おまけに予約してあったホテルの方はキャンセル料が全額掛かり、この双方の合計金額だけで余裕で五つ星ホテルに泊まれたのに。泊まる気もさらさら無いが。んー本当にツイていない。

必ずしも綺麗とは呼べない部屋に荷物を降ろしたものの、チャバネゴキブリの侵入を防ぐ為にスーツケースもバッグのチャックもしっかり締めたまま、遅い晩飯を食べる為に外出した先の店でいつになく不味いローティチャナイとアイスコーヒーを無理矢理腹に流し込みながら、クリスマス・イヴの夜にここまでツイていないのは、きっと映画ダイ・ハードのブルース・ウィルスと自分ぐらいだろうと素直に思う。

そして今。空腹と表通りの騒音と隣の部屋で泣き始めた赤子の声に、浅い眠りから目覚めたクリスマス午前6時___。

※翌日替えてもらった部屋の様子。
これでも綺麗な方よ、シングルベッドふたつ併せているので真ん中で沈むけどね。